家庭教師業界の問題点

家庭教師の料金について

料金の相場?
家庭教師を頼む上で気になるのが料金。安ければ安い程ありがたいのは当然です。
一般的に家庭教師センターで頼んだ場合は、1時間あたり3千円~4千円というのが相場です。(個人契約の場合は、1時間あたり2千円~)
この金額より安い家庭教師には何か他に費用がかかるという考えを持っておいた方が無難です。(諸経費が異様に高い、教材がセットになっている、等。)家庭教師センターも営利目的の会社組織なわけですから、自分の骨身を削って奉仕することはありません。抱えている生徒数にもよりますが、3千円のラインがギリギリなのではないでしょうか。
下の教材についてに詳しく書きますが、よくDMで1時間2千円でできますというところは、ほとんどの確率で教材をセット販売しているようです。

その他の費用
家庭教師センターで頼む場合、指導料の他に、入会金・諸経費・交通費がかかります。(教材費がある場合もあります。)
入会金の相場は2万円~3万円、諸経費は2千円~1万円、交通費は実費でかかるようです。中でも諸経費は、講師管理費・講師選抜費・カリキュラム費など様々な名目になっている場合があります。

月額は?
結局家庭教師センターを頼む場合の相場は、指導料週1回2時間×4回(2万4千円)+諸経費(3千円)+交通費(実費)、計3万円弱の月謝に落ち着くようです。(90分の場合や、60分の場合もありますが。)
2時間の週1回で、2万円を切るような事を言っているセンターの場合は、やはり注意が必要です。

 

広告について

広告を見ると安く感じる!
家庭教師の相場は先に述べたとおりですが、実際にその料金を表示しているところはほとんどありません。それは、ご家庭がイメージするよりも料金が高いからです。会社としては、あの手この手を使って安く見せ、それを信じたご家庭に営業の力をもって入会してもらうという場合が多いです。

安くみえるカラクリ
では、どのようにして安く見せているのでしょうか。
家庭教師センターのホームページを見ると、だいたい週1回で1万円を切っているところが多くあります。この場合は、①1回の時間が60分である。②1ヶ月めのみの割引料金を載せている。この2点で安く見せているようです。また、教材系のセンターの場合は、家庭教師の指導料のみを掲載し、堂々と”教材は一切ありません”と謳っている場合もあるので注意が必要です。

 

教材について

教材は必要?
家庭教師が指導をする上で、教材は必須のものと言えます。教科書で教えて欲しいというご家庭もあるようですが、実際、教科書には問題数も解説も欠けているのです。
だからといって、高額な教材が必要な訳ではありません。家庭教師や、センターが勧める問題集や参考書を書店で購入、または、ご自宅にあるものを使えば大丈夫です。

教材をローンで?
家庭教師センターの中には、高額な教材をローン販売してくるところもあるようです。この場合は、家庭教師を止めたとしてもローンを払い続けなければならない、購入した教材を全く使わないなどの問題があります。(ローンについての問題が発生した場合は、消費者センターに問い合わせるのが賢明です。最近では営業が悪辣すぎて行政処分されたセンターもあります。)ただし、教材系のセンターの指導料は家庭教師への指導料が安いので、総額は教材がないセンターとさほど差はありません。(ローン金利は20%超の場合もあるようです。)

教材系家庭教師センターの問題点
前項では教材系の家庭教師センターの料金が、教材のない家庭教師センターとあまり差がないと書きました。ではなぜ、教材系センターは社会問題になるほどのクレームがあるのでしょうか。
その答えは、教材系センターはローン契約を結んだ時点で利益が確定しているからです。契約を結んだ時点で、教材分のお金が入ってくれば、後は家庭が止めようが関係ありません。月謝の内訳は、ローン会社への返済と家庭教師への指導料のみなので、ご家庭が続けられれば続けられるほど教材系センターは困ってしまう訳です。
教材がない家庭教師センターの場合、毎月の月謝から利益を出すわけですから、続けてもらった方が会社のためになるのです。(教材がないセンターにも色々と問題があるところもあるのですが…。)
つまり、教材がないところの方がきちんとしている可能性が高いということです。

 

センターの種類と個人契約について

家庭教師センターの種類
家庭教師センターには3つの種類があります。
①教材がない家庭教師センター
②教材系家庭教師センター
③個人契約を仲介するセンター

①教材がない家庭教師センターについて
この家庭教師センターが一般的です。サポートの質や対応、料金総額で選ぶのが無難です。知名度や印象で選ぶと痛い目をみることもあるので注意を。

②教材系家庭教師センターについて
とにかく安くみえる家庭教師センターは、ほぼこれにあたります。サポートもほとんどない事を覚悟しておいた方が良いでしょう。

③個人契約を仲介するセンター
個人の家庭教師と、ご家庭を仲介するセンターです。かかる費用は、紹介料1万円~3万円程度です。あくまでも仲介のみなので、センターのサポートは皆無です。運が良ければ安い金額で良い家庭教師を見つけられます。

個人の家庭教師の問題点
個人の家庭教師は、費用が安いという大きなメリットがあります。以前では大学の掲示板や紹介でしか見つけることはできませんでしたが、今では仲介してくれるセンターがあるので利用しやすくなっております。しかし、若干運任せという面は否めません。
多く聞かれる問題点は、トラブルが起こった際に全てご家庭自身が解決しなければいけないということです。家庭教師は1対1ですので、相性の問題等が発生しやすく、変更をしたくても言い出せずに、なかなか止めることができないなどのケースが多くあるようです。